はじめに
北京の南、河北省の町に有機ELパネルの工場がある。以前、そこへ製造装置の据え付けと試運転の応援に行っていたので、そのときのことを書いてみる。
工場のある町
建設中の高級マンションのすぐ隣に、屋台街が残っているような町だった。晴れていても、なんだか空は霞んでいる。


路上で売っていた焼きそばは、二人前で6元くらい。安いし、うまい。日本でもあの値段で食べられたら最高だと思う。

とにかくでかい装置
据え付けたのは、パネルを作るための製造装置。とにかくでかくて、つなげると端から端まで150メートルくらいある。
自分の仕事は、配線の段取りをしたり、協力会社の人に指示を出したり、装置に初めて電気を入れるのに立ち会ったり。チームの先輩がこの装置のことを何でも知っていて、とても心強かった。
電気のこと
現場では何度か停電があった。日本だと、瞬停が起きれば、何時何分に、何が原因で、どれくらい電圧が下がったのかまで確かめられる。ここでは、原因は最後まで分からなかった。
配電は三相4線式で、200Vの系統でも線間は220V、対地電圧は126Vくらいになる。対地電圧を測ってみると、なかなか面白い。

街の電柱には、腕金もがいしも付いていない。離隔もとらずに、ケーブルが柱にぐるぐる巻きになっていたりする。
事故が起きないのであれば、本来はこれくらいでいいのかもしれない。

言葉が通じない現場で
現場に来ている中国の人は、ほとんどが若手だった。清華大学や北京大学を出た人が多い。
日本語はほぼ通じない。はしごどけて、ここに置いて、くらいなら身ぶりと雰囲気でなんとかなる。それ以上は、通訳を通すか、翻訳アプリか、写真か、筆談。
こっちが分かっていなくても、お構いなしに中国語で話しかけてくる。仕事中でも肩を組んでくるくらい距離が近い。約束の時間にはあまり来ない。
数字はすぐに覚えた。4と10の区別だけは難しくて、頼むといつも青島ビールが多めに届いた。
仕事のあと
同僚とはだいたい同じところに寝泊まりしていたので、楽しかった。仕事が終わると、同僚の部屋でマリカーをしていた。Tinderで同世代の友達ができたりもした。
仲良くなった中国の人と、北京の秀水街に遊びに行ったこともある。ここにあるものは全部偽物だから、と笑っていた。エイプとアークテリクスとシュプリームの、見たことのないトリプルコラボがたくさん並んでいた。
日本人とか、中国人とか
自分は左翼では全然ないのだが、日本人だからという理由で嫌な目にあった覚えは、ほとんどない。

湖に遊びに行ったとき、船頭さんが紙に「朋友」と書いて渡してくれたことがある。友達、という意味だ。字が間違っていたらしく、一緒に乗っていた別の客に指摘されていた。
一緒に働いているあいだ、日本人とか中国人とかが話題になること自体、あまりなかった気がする。
VPNがないとGoogleもLINEもつながらない
VPNを通さないと、GoogleもLINEもつながらない。周りの中国の人たちは、国内のアプリで普通に暮らしていた。
あと、エロの規制も厳しかった気がする。コンビニにエロ本はない。
おわりに
あの焼きそばは、また食べたい。

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