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記憶の書
2×1×0×_成城にてうちあわせ_15
これも記憶で書く。だから細部は、記憶のかたちをしている。 1 十一年前、Sの友達が死んだ。ベースを弾いていた人で、仕事は溶接工だった。 家は尼崎にあった。Sは電車に乗って、途中でバスに乗り換えて、そこまで行った。乗り継ぎのある道は、帰りに一人... -
仕事
道路占用の申請で、埋設配管の図面をどう決めるか
国交省の道路の下に、電力の管を埋めることになりました。道路占用の図面をまとめておきます。窓口は自治体でした。 大枠はわかるけれど、どこまでが条文の定めで、どこからが現場の判断なのかが曖昧だったので、自分のための備忘録として書きます。 根拠... -
記憶の書
2×1×0×_成城にてうちあわせ_14
これも記憶で書く。だから細部は、記憶のかたちをしている。 1 Sと歩いたことが一度だけある。駅から駅まで。私鉄で一駅の区間を、歩いた。 2 学園のある側は、道が広い。生垣が続いている。住んでいる人たちの申し合わせで決まったものだと、あとで知った... -
記憶の書
2×1×0×_成城にてうちあわせ_13
これも記憶で書く。だから細部は、記憶のかたちをしている。 1 曲が終わっても、キエさんは次をかけなかった。 真空管は灯ったままだった。スピーカーの奥で、耳を寄せなければわからないほどの低い音が続いていた。五十ヘルツ。周期は二十ミリ秒。音楽が... -
作編曲
ロックンロールという言葉を、ずっと分からないまま使っている
意味を調べたら負けのような気がして、ずっと調べていない。 1 大学を出て大阪に就職した。THE ROAM TOWN BANDというバンドのギターに入れてもらった。二回りほど年上の人たちだった。リーダーとドラムの人には本当によくしてもらった。 難波から北新地、... -
記憶の書
2×1×0×_成城にてうちあわせ_12
これも記憶で書く。だから細部は、記憶のかたちをしている。 1 Sは、八尾の、できたばかりの大学の一期生だったという。 家は町工場で、太陽光のパネルを屋根に留める金具を作っていた。曲げて、穴を開けて、めっきに出す。夏は、鉄板を曲げる機械の熱と屋... -
記憶の書
2×1×0×_成城にてうちあわせ_11
これも記憶で書く。だから細部は、記憶のかたちをしている。 1 その日は、Sが先に来ていた。 珍しく、何も話さなかった。グラスの氷が溶けるまで、店の音楽だけがあった。 2 ニュースがあった。電力会社に入って一年目の、十九歳の人が亡くなった。 持ち物... -
記憶の書
2×0×1×_私たちが好きだったこと_251
I 四つ数える。白線を踏む。そう。踵から落ちろ。お前は十七歳だ。脈は一分間に八十四。 II 裏返ったぬいぐるみのスタッズ。アドアーズでナツと写真を撮った。ナツと踊っていると、どこにもいなくなる。汗が散る、床が軋む。ナツはかわいくて、ときどき食... -
記憶の書
2×1×0×_成城にてうちあわせ_10
これも記憶で書く。だから細部は、記憶のかたちをしている。 1 ローゼは、商店街の一番奥、二階にある。 音楽の仕事を辞めたあとに作った店らしい。五席しかない。キエさんが一人でやっていて、常連が二人入ればもう埋まる。埋まっても狭く感じないのは、... -
記憶の書
2×1×0×_成城にてうちあわせ_9
これも記憶で書く。だから細部は、記憶のかたちをしている。 1 そういうことね。 例の人については、影響力がなくなってからのほうがいい。Sはそう考えている。 金を取りたいわけではない。それはずっと一貫している。 2 Nに聞いてみた。待つという判断に...

