2×1×0×_成城にてうちあわせ_26

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これも記憶で書く。だから細部は、記憶のかたちをしている。

1

月が変わった。

出勤簿は、画面の表に時刻を打って、紙に出す。残業は一分から付く。紙には、印の欄が三つ並んでいる。

2

自分の印を押してから、気になって、人事にいる同期に内線で聞いた。

左から自分、課長、人事課。ふつう逆だよね、と同期は言った。手引き、あったよ、とも言った。

受話器を置いて、紙を見た。僕の印は、いちばん右の欄に押してある。

3

もう一枚出して左の欄に押すと、管財の課長は二枚目を見て、何も言わずに、となりに印を押した。

一枚目は、裏返して引き出しに入れてある。

4

人事課へ持っていくと、同期が受け取った。二つの印を左から指でなぞって、傾けなくていいの、と言った。

どっちに、と聞いた。

5

窓の外で、落ち葉を掃く音がしている。髪の長い男が、作業着の人たちに一人ずつ、指で場所を示していた。同じ課の人だ。

同期は紙を机に置いて、ちなみに、と言った。

残業、どのくらい付けた。

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この記事を書いた人

作編曲家/電気主任技術者

YNU ☉⁠➛ 太陽光 †⁠➛ 学校 ⏚⁠➛ 半導体 ∴⁠➛ 独立

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